学習工学セミナー
朝は雲の目立つ空で,「厳しい暑さもひと段落?」かと思いましたが,日中は“いつもの暑さ”でした。
夕方,名古屋や岡崎は30度を超えていましたが,帰宅すると外気温計は22度でした。今夜は窓を閉めて…。
午前中,学校に届け物をするとともに,情報交換をしました。
夏休みの“休日の谷間”で,当番の先生が「学校を一人で守っている」という感じでした。
お邪魔しました。ありがとうございました。
今日,第48回学習工学セミナー「教育におけるメディアと情報」が名古屋情報メディア専門学校で開かれました。
午後の講演から参加しました。
講演は,堀田龍也氏(東北大学大学院)の『教育改革の動向に向けた学校の情報化と子どもの学び』でした。
堀田氏は,教育の情報化やメディア教育について明快な指導,誰にも分かりやすい話をされる研究者で,今日も“スッキリ”した話でした。
子供の学びについて「ICT活用の実践例から考える」「次期学習指導要領に向けた動き」の2つの柱で話をされました。
実践例は,春日井市立出川小学校を中心に進められました。
講演の概要は伝わらないでしょうが,講演メモから。
・(ICT利用は)教科の目標を達成するために,理解を助ける“道具”。 ・黒板とチョークと,他にICTを使う。 ・教師が授業でしていることの8割は「提示の工夫」。 ・「○○に時間をかけていられない」から,“重要なこと”に時間をかけるために“道具”を使う。 ・以前からあったことが,やりやすくなった。 ・タブレットになったから「できる」のではなく,前からしていたことがICTに置き換わっただけ。 ・子供と先生が interactive(インタラクティブ)になる。 ・「板書」のなくなるICT利用は,日本の損失である。(板書は文化) ・「公開校内研究会」という考え方。 ・【Ver8の学習指導要領】時数に余裕のあった時代の授業方法は,変化を余儀なくされている。 ・(学習指導要領)2020年に向けて,今がとても大切な時期。講演に続いて,堀田氏を含め4名の登壇者でシンポジウムでした。 堀田氏の講演をまとめる会長の言葉から始まりました。 メモから。
・Technology push v.s. Demand pull ・ICTによる「革新」でも「刷新」でもなく純粋に授業に「熱心」。 ・若手が“わかって”くる。 ・Technologyは,学校にとって「異物」。異物が入ることで「考える」。 ・「先生の学ぶ文化」と「教育委員会の姿勢」 ・子供に「理解させる」ことなしに「伝え合う」ことはできない。 ・教師が学べば,授業が良くなるか? ・学ぶ+研究+静かに考える → 改善・成長 ・見せるための研究でなく,子供たちのための研究を。 ・学校に“強さ”がいる。学びのあるセミナーでした。 関係のみなさん,ありがとうございました。 今日のセミナーは,学習工学研究会の会員ではありませんが,一般参加ができ,内容に興味を持って参加しました。 そのためなのか,「あれっ」と感じることがありました。 最後のシンポジウムは,「なるほど」「そうだよな」と納得する話が続きましたが,このなかで「あれっ」と感じました。 登壇者の話に“楽屋落ち”あるいは“内輪の話”なのかと思ったことがあったのです。 こうした場面から,「何」を学ぶか,読み取るか,“それ”を考えました。 また,自分たちが開くフォーラムにおいても,構成や進行が“参加者のベース”を捉えたものになっているように“準備”することを考えました。 これも学びでした。 【関連】 ◇学習工学研究会 ◇メディアと教育を考える(堀田氏のブログ) ◇春日井市立出川小学校