集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

研究大会に参加しました

大会810。  今日も暑い日でした。  出先から帰るとき,自動車の外気温計が“まだ37度”を示していました。  やはり“街”は暑い。  今日は,愛知県数学教育研究会小中学校部研究大会(豊田大会)があり,参加しました。  研究大会は,主題を『主体的・協働的に学ぶ算数・数学教育の実践』として,豊田市福祉センターで,開会式,分科会,講演が行われ,多くの三河地区の算数・数学教育の先生方が参加されました。  分科会では,それぞれ2つの提案があり,それぞれ質疑・協議,そして助言を大学の先生から受けました。  久しぶりに「提案原稿を読み」「発表を聞く」をして,“頭がわくわく”していました。  主体的な学習活動を意図して,「いろいろな考えをして…」との提案に,その扱いや価値づけについて質問や意見がでました。  「この授業で…」「いつもの授業で…」を明確にして指導を進めること,その意味を考えました。  協議の後,提案と協議について助言がありました。  そのなかで,
○ (子供の)「面白い」を算数の言葉(式…)で表す。 ○ 算数から数学への扉を開いてあげる。
との言葉が気になりました。  講演は,柘植雅義氏(筑波大学教授)の『特別支援教育の動向と算数・数学教育への貢献の可能性』でした。  柘植氏は,現行の教科書に改訂された際に,特別支援教育の視点」から監修をされており,国立特別支援教育総合研究所にお勤めの頃,講演についてご相談したことがありました。  その時には実現できず,楽しみにしていた講演でした。  夏季研修大会での講演は,算数数学教育の研究者にお願いすることがほとんどですので,柘植氏は“異色”と言えるかもしれません。  けれども,現在の小中学校教育において“特別支援教育”の知識や視点は欠かすことができません。  また,改正発達障害者支援法が成立するなど制度面からも新しい動きが出ています。  そうした点で,時を得た講演であったと思います。  講演メモより。
特別支援教育の「これまで」と「今」,そして「明日から」が90分で分かる。 ○ キーワード「Diversity」。 ○ 学校の中,教室の中には,多様性にあふれている。 ○(人口が減っていく社会の中で)多様性の種類が多様化している。 ○ 多様化を入れたクラスサイズ(学級規模)の研究は,ほとんどない。 ○ 発達障害の子供たちの「学び方」は? ○「知能」を,動作性と言語性,同時処理と形而処理などから。 ○「発達障害者支援法(改正)」「障害者差別解消法」により…。 ○ 適切な「合理的配慮」を求められる。 ○ 先生の「教え方」も問われている。 ○ 10%の子供たちへの「教科教育のあり方」は? ○「何を,どのように分けていくのか」の論議を始めていく。
 最後に,「算数・数学教育への期待」として基本的な考え・手法が示されました。  それは“特別なこと”ではありませんが,「意識して指導してきたか」というと十分ではなかったかもしれません。  「変わった」「新しい」という言葉(表現)に,「あれもしなくては…」「これも準備しなくては…」と身構えてしまいますが,現在の指導を整理し組み立て直すことで,余裕をもって対応できると思います。  講演の後,楽屋でお話をさせていただきました。  そこに,「柘植先生にお聞きしたいことがあります」と,若い先生方が来ました。  「○○について…。」「もう一つ…。」とメモを見ながら質問し,教えてもらっていました。  講演の最後に,「質問があれば,後で楽屋へ。」と言われ,それを受けての“行動”です。  こういう機会を活かす若い先生に感心しました。  こうした先生方がいる地域の教育は,活力をもって進められていることでしょう。  真似していきたい行動です。  柘植先生の講演を聞き,「これまで」と「今」,そして「明日から」を考えることができました。  ありがとうございました。 【関連】   ◇柘植 雅義(ツゲ マサヨシ; Tsuge, Masayoshi)筑波大学 研究者総覧)   ◇三河教育研究会