集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「教師十戒」

本808。  「暑〜い!」  当地でも日中30度を超える暑い日になりました。  気象庁から高温注意情報が発表され,熱中症に厳重に警戒して過ごすように繰り返し呼びかけていました。  昼も夜も猛烈に暑い状態が続く「熱波」が,この夏初めて日本列島を襲っているようです。  みなさん,ご注意ください。  午後3時から「天皇陛下のおことば」がビデオにより流れました。  「私が個人として,これまでに考えて来たこと」と断りのうえで,“国民統合の象徴”として,“国民と共にある自覚”をもとに仰られました。  今後の検討により,「国民の理解を得られることを,切に願っています」が形となり,新しい“天皇制度”が整っていくことでしょう。    ◇象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば宮内庁)  何度目かの書棚,倉庫の片づけをして,いろいろな冊子や書類,本を整理しました。  処分する前に目を通すと,「まだ,○○に使えるかな…」と整理できなくなってしまうので,思い切って「最近見ていないものは処分」と決めて作業を進めました。  それでも,「処分する前に…」と一先ず手元に残しておく冊子や本が出てしまい,なかなか片付けが終わりません。  反省。  そうした一冊,1988年5月に発行された『先生の条件』(下村哲夫・著)を,拾い読みですが再読しました。  そのなかに長野県で40年間を教師を勤め1983年に教職を去った毛涯章平氏がの『肩車にのって』(第一法規・刊)の冒頭に書かれている「教師十戒」が紹介されています。  「教師生活を通じて自分の中に凝集してきた次回の言葉」として毛涯氏が書いていたものです。
   教師十戒 一、 子どもをこばかにするな。教師は無意識のうちに子どもを目下のものと見てしまう。子どもは,一個の人格として対等である。 二、 規則や権威で,子どもを四方から塞いでしまうな。必ず一方を開けてやれ。さもないと,子どもの心が窒息し,枯渇する。 三、 近くにきて,自分を取り巻く子たちの,その輪の外にいる子に目を向けてやれ。 四、 ほめることばも,しかることばも,真の「愛語」であれ。愛語は,必ず子どもの心にしみる。 五、 暇をつくって、子どもと遊んでやれ。そこに、本当の子どもが見えてくる。 六、 成果を急ぐな。裏切られても,なお,信じて待て。教育は根くらべである。 七、 教師の力以上には,子どもは伸びない。精進をおこたるな。 八、 教師は「清明」の心を失うな。ときには,ほっとする笑いと,安堵の気持ちをおこさせる心やりを忘れるな。不機嫌,無愛想は,子どもの心を暗くする。 九、 子どもに,素直にあやまれる教師であれ。過ちは,こちらにもある。 十、 外傷は赤チンで治る。教師の与えた心の傷は,どうやって治すつもりか。
 「信州教育」「信濃教育」と呼ばれる長野県に脈々と受け継がれる“教え”の一つともいえる「戒め」だと思います。  当地の「新城教育」でも,このように整えられた表現ではありませんが,先人に教えられ,日々の指導や教育活動で心がけてきました。  今,時代や社会が変わり,学校を取り巻く環境が変化しましたが,この「教師十戒」は,若い先生にも受け入れられる言葉だと思います。  1学期の記録を読み返しながら,これまでの姿勢を振り返ってみてはいかがでしょう。 【今日の小咄】  学校でアンケートをやらされた。名前は記入しなくてもいいと先生に言われたので,先生の悪口や,いつも思っていることをいっぱい書いてやった。  ところが,先生は,出席番号順にアンケート用紙を回収していった。