晴れて暖かい日ですが、雲の目立つ空でした。
午後、
歴史の見えるまちづくりネットワークの第2回例会がありました。新城地区橋向公民館の「
城あと 新城小物語」の活動に参加しました。
新城小学校の校内にある史跡(?)を辿りながら、講師のお話を伺いました。
終了後、資料館の“
教室”をお借りして、各グループから近況と提案を伺いました。どの活動にも、日程が合えば参加したいと思うものばかりでした。
橋向地区のみなさん、講師の方、そしてネットワークの方々、
ありがとうございました。
図書室の書架に『
千郷物語』(ちさと郷土研究会・著)があり、借りてきました。
千郷地域協議会の活動の一つで、地域のこと(歴史・
文化財・伝統文化 等)について保存や継承をしていこうというものです。
2023年は、野田城の戦いから450年という節目の年です。そこで本会は、「野田城の戦い四五〇年記念事業」を行政及び各種関係機関と連携し、野田城及び野田城の戦いの意義を確認し、野田城址の保存整備及び関連事業を推進していきます。本会には四つの部会があります。そのなかで郷土学習資料・読み物作成部会の手がけた最初の事業が、この『千郷物語』の発刊です。
(略) 『千郷物語』は、十章で構成されています。二人の小学生、西郷学くんと野田千秋さんが、郷土史研究家の今泉忠さんに教えていただきながら、地元に残る文献をひもとき、現地を見て回り、次第に郷土の歴史の奥深さに気づいていきます。(はじめに より)
本書は、二人の小学生(のち中学生)と
郷土史研究家が会話する形で進みます。
“
難しい歴史”も、子供に語られる言葉は分かりやすく、読みやすい文体になっていました。
会話のなかで、『
千郷村史』や『
新城昔ばなし三百六拾五話』などの図書から引用した資料があり、話の内容を補います。
〔 聞書、文武天皇 東夷そむくにより、是を攻めさせ (略) 〕
学くん これって文武天皇が藤原京を三河の国へ移したということ?
千秋さん じゃあ、文武天皇は三河にいたということになるよ。
忠さん 太田白雪が何を根拠にこのことを記したのかはわからないけれど、白雪の頃にはこういう話もあったんだろう。 (略)
教えてもらったり見つけた(探した)資料に、何が書いてあるのかを知っても、それを「
どう読んだか」は、この二人でも違っています。
この違いから「
歴史って面白い」と感じる子供(読者)が多くいそうです。
また、話の内容が広がり、深くなってくると、子供が話を戻していました。
千秋さん 難しい話になってきたけど、その頃、この地域がどうなっていたかというところに戻っていいですか?
忠さん そうだね。松御前と由良御前の話から、千秋氏がどうなったかをみていこう。(略)
読者(子供)が「
難しくなった」と止まらず、興味をもって読み続けられそうです。
千郷地域の歴史を、第一話から時間に沿って読んでゆくのがよいでしょうが、興味をもった話を選んでも“
まとまり”をもって地域を知ることができそうです。
千郷地域に住む方、出身の方、縁のあるの方々が、“
ふるさと”を感じることができ、再確認する『
千郷物語』でした。
もくじ
はじめに
一 西郷村と千秋村
二 草鹿砥公宣卿 文武天皇の勅使
三 稲木長者
四 季兼と松御前
五 由良御前と頼朝
六 野田館 千秋氏から富永氏へ
七 野田城 定則から定村そして定盈へ
八 野田の戦い 定盈と信玄
九 その後の新城
十 彦坂氏と嶋田氏
巻末資料
あとがき
【関連】
◇千郷地域子育て連絡協議会(
Facebook)
◇のぼり旗で来年の野田城の戦い450年などPR(2022/06/27 東愛知新聞)
◇【野田城の戦い四百五十年】節目の年により様々な企画やイベントなどが開催予定!(2022/09/26 しんしろ地域づくり応援ブログ)
◇ちさと郷土研究会○ 会の目的
この会は千郷地域協議会で作成された計画に基づいて、郷土の過去から現在までの研究・調査を行い、千郷地域の発展に貢献し、郷土文化財、伝統文化等の保存や伝承・整備を行い、保護に協力する。
○ 主な事業
1 千郷地域の歴史・伝統文化・自然の調査研究
2 野田城址の保存活用事業(市)への協力
3 郷土学習資料・読物作成
4 事業概要の広報・イベントの実施計画
【参考】
◇懇談会。 6(5-4) 大正から昭和へ (わたしたちの村つくで 改訂版)(2022/04/27 集団「Emication」)