今日は、
二十四節気の一つ「
小寒」です。
暦の上で「
寒の入り」となり、今日から節分(
立春の前日;今年は
2月2日)までが「
寒中(寒の内)」です。
寒風と降雪の時節となり、
寒さが厳しくなる頃です。
これから“
冬本番”となります。寒さへの備えとともに、
楽しむ工夫を。
テレビやネットで「
孤独のグルメ」を見つけると、愉しんで観ています。その主人公・
井之頭五郎を演じるのが
松重豊 氏で、「
松重=食・グルメ」のイメージがある俳優さんです。
時代劇に登場しても、どこかで食べ物とからむのではと思ってしまいます。
その松重氏の『
たべるノヲト。』(マガジンハウス・刊)が書架にあり、手に取りました。
俳優・松重豊が紡ぐ、“食の記憶”解禁!
記憶に残る料理には、その時代、その瞬間のドラマ、自分の人生そのものが詰まっている。
極貧時代を支えてくれた思い出の味や収録先で出会った逸品、四季折々の好物、食べものに対する素朴な疑問や秘密の食べ方、最近のブームなど、独自の視点で食にまつわる記憶を書き尽くし、本書に収録された品数は50品以上。
松重豊の手にかかれば、素朴な家庭のコロッケが名バイプレーヤーに変わり、うずらの卵を求めて町中華に行かずにはいられなくなる。
そんな食べることが楽しみになる、笑いあり、涙ありの珠玉のエッセイ。
イラストは、松重豊と親交の深い旭川在住の作家・あべみちこ。
本書は、
雑誌『クロワッサン』で連載されたエッセイ(2022年6月〜2024年8月)に、書き下ろしを加えてまとめられたものです。
美味しそうな
50品を、8つの「おつまみ」「肉と魚」「もう一品」「麺もの」「ごはん・汁もの」「甘味」「おみやげ」に分け、最後に「おまけ」として“
朝食”を載せています。
50品に知らないものはありませんが、そのうち5品は“
実食したことがない”ものでした。
エッセイの題材は、著者の好物ばかりです。
一品を選ぶと、まず“
見出し”があり、著者の“
食の記憶”へ誘います。
例えば、「
辛子蓮根」では、
先を見通せるはずだったのに
何か詰まっていて私は涙が出るわ
とありました。著者の涙は…。
本文は3ページ、そして4ページ目にあべみちこさんのイラストがあります。
「
辛子蓮根」には、もちろん
辛子蓮根のイラストがありますが、他に5つの“
詰まってる”品が…。
どの品も、著者の思い出と、その視点(切り口)に、新たな味を愉しみ、イラストによだれが出てくる感じがしました。そして、そこに“
井之頭五郎”がいるように感じたのは、著者に失礼だったでしょうか。
愉しく美味しく読みました。
どうぞ召し上がれ!
もくじ──お好きな順にお召し上がりください
たべるノヲト はじめに
おつまみ
ほうれん草/辛子蓮根/いぶりがっこ ほか
肉と魚
焼豚/牛すじ/鯖の干物 ほか
もう一品
高菜のゴマ油炒め/オムレツ/餅ピザ ほか
麺もの
鴨せいろ/天ざる/ナポリタン ほか
ごはん・汁もの
土鍋ごはん/インドカレー/オニオングラタンスープ ほか
甘味
羊羹/かき氷/林檎 ほか
おみやげ
ニッキのおやつ/ミントのおやつ
おまけ
朝食
松重豊×あべみちこ 対談
【関連】
◇松重豊オフィシャルサイト
◇あべみちこ (@4283michiko)( X )
◇クロワッサン(マガジンハウス)
◇松重豊さん×あべみちこさん対談。エッセイ「たべるノヲト。」の舞台裏(クロワッサン オンライン)
◇松重豊さん新連載「たべるノヲト。」第1話を特別公開!(クロワッサン オンライン)
◇孤独のグルメ(
テレビ東京)
◇『劇映画 孤独のグルメ』公式サイト
◇検索「しゃべるノヲト。」(
YouTube)