1-6 後ろ姿の教育 (新しく先生となるみなさんへ)
夜中から明け方にかけて、大きな音をたてて雨が降りました。
その雨も、朝になると弱い雨、小雨になりました。
台風の進路を気にしていましたが、九州へ上陸後、温帯低気圧に変わり、直接的な影響はなさそうです。しかし、まだ急な大雨もある天候です。
猛暑も困りますが、荒天も遠慮したいものです。今の季節らしい”相応しい天候”を期待します。お天道様、お願いします。
平成の頃、新任教員に「学校のこと」「教職のこと」を紹介する冊子『新しく先生となるみなさんへ』が配付されていました。
当時とは教育を取り巻く状況が変わっていますが、若い先生や教職を目指す若者に参考となる部分もあると思います。
その冊子(平成19年度)から順に紹介していきます。
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教員の心構え
1 新任だから…の甘えは許されない
後ろ姿の教育
子供というものは,「言う」ようにはならないが,「する」ようにはなるものである。いくら教員が,正面きって,もっともらしいことを何度言い聞かせたところで,簡単に動くものではない。ところが,教員が何気なく振舞うその無意識の言動,つまり,後ろ姿から,子供は敏感にしかも巧妙に教員の言動や教員の生き方を我がものとして身に付け,心にしみ込ませていくものである。教員の長所も短所も,自然にまねてしまう。字のくせや歩き方まで似てきてしまう。
教育の第一歩は,教壇に立って正面きって行った指導よりも,むしろ日常の教員の人間そのものの姿から始まる。人をはぐくむものは人であり,人格を培うものは人格以外にない。いつの時代にあっても,教育の究極を決するのは人である。「教育は人なり」といわれる所以もここにある。
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注)これまでの記事は〈タグ「新しい先生」〉で
注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、冊子との関連はありません。