集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

1-5 授業を大切に (新しく先生となるみなさんへ)

気温0630。 猛暑が続いています。  週初めは「まだ体が慣れてなくて…」でしたが、この連日の暑さで「少しは体が慣れたかな…」と思えるかと思いましたが、やっぱり暑くて大変な一日でした。  出先から戻るとき外気温は40度、戻って32度と、8度下がりましたが、暑いままでした。  明日は…。  平成の頃、新任教員に「学校のこと」「教職のこと」を紹介する冊子『新しく先生となるみなさんへ』が配付されていました。  当時とは教育を取り巻く状況が変わっていますが、若い先生や教職を目指す若者に参考となる部分もあると思います。  その冊子(平成19年度)から順に紹介していきます。 ********     教員の心構え     1 新任だから…の甘えは許されない   授業を大切に  「教員は授業で勝負する」とか,「授業こそ教員の生命である」と言われる。教育の専門家としての教員の仕事は,授業を通して,子供のもっている可能性を引き出し,それを拡げ,伸ばすことである。  そういう仕事をするのに最も大事なことは,「教師の人間全体の大きな,しかも豊かな力である」と,斎藤喜博(教育家 1911 − 1981)は述べている。確かに,教員は,知識とか,感覚とか,解釈とか,人間としての幅があるほど,授業の中で教材と子供を深くかかわらせ,授業の質を高めることができる。  人間性豊かな,力量のある教員の授業は,子供の心を引き付ける。教員と子供の心が響き合い,子供に学習への喜びや,満足感・達成感・充実感を味わわせることができる。 授業0630。 しかし,こうした力を最初から備えている教員はいない。日々の学校生活を通して,子供を深く理解しようとする姿勢や教材を常に探究する構えが,教員の力量を高める。日々の授業における子供の変容の様子から,自分の実践を厳しく見直し,授業改善をしていく。先輩の実践や理論を見聞し,謙虚に学び取り,自らの実践や考え方と照らし合わせ,指導観や指導方法を向上させていく。  さらに,教育に関する様々な文献を読んで考えを深めるとともに,教育を外側から見るために文学や社会科学の本に目を通すことも必要である。特に,優れた書物からは,人間の生き方や社会を洞察する目を養うことができ,学級や子供を見る目を豊かにしてくれる。若いうちに優れた書物に多く接し,内面を豊かにする努力をしていきたいものである。 ********  注)これまでの記事は〈タグ「新しい先生」〉で  注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、冊子との関連はありません。