『ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論』（小林よしのり・著）

　曇りの一日でした。雨を心配しましたが，日中は晴れになりそうな天候でした。 　天候を気にしながら，稲刈り作業が行われていました。間もなく終わりを迎えそうです。 　今日は，赤とんぼが先週と同じくらい飛んでいました。雨のあと隠れていたのか，新たに出てきたのか，どちらなのでしょう。 　明日は…。 　新しい首相と内閣が始動しました。 　菅義偉総理は，「経済再生は最重要課題として…」「最優先課題の新型コロナウイルス対策は…」「デジタル庁を新設し…」「地方の活性化に取り組む…」などの政策をあげています。 　みなさんは，どのような政策を期待していますか。 　新型コロナウイルス感染症が拡大し，不安の広がる中，週刊SPA!に掲載の「ゴーマニズム宣言」で小林よしのり氏は，“テレビに登場する専門家やコメンテーター”と異なる主張をしていました。

ごーまんかましてよかですか？

　この根拠とすること，これに続く主張（結論）していること，あなたは“受け入れ”ていますか。いませんか。 　雑誌で発表した記事，そして対談などがまとまった『ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論』（扶桑社・刊）で，あらためて読み，考えました。

　見掛け倒しの緊急事態宣言で経済を殺した政治家と専門家、そしてメディアを断罪する!! 　生命至上主義か？　経世済民か？ (略) あえて言う。経済の方が命より重いのだ！

と帯に載せているように，政治やメディアの判断を疑い，“日本のデータと文化”をもとに“全体をみる”ことを，当初から繰り返し述べています。 　菅政権が“経済再生を最重要課題とし，新型コロナウイルス対策を最優先課題とし”て動き出しますが，これまでの継続で進むでしょう。 　社会の状況，ウイルスの状態，人々の動き…，それぞれ変化してきていますが，本書から“ものを見ること”を見直すことができます。 　「ごーまんかましてよかですか？」に納得するのか，否定するのか，本書を読んで考えてみましょう。 ○読書メモから

○ 新型コロナは，日本ではインフルエンザ以下の小者だからよかった。 　だが今後，宿主と共生できないほどの殺人ウイルスが侵入してくる可能性は大いにある。それが兵器として用いられる可能性も！ 　国境は要らないとか，グローバリズムに浮かれて，ヒト・モノ・カネと共にウイルスの侵入に再び無警戒に戻れば，インカ帝国の悲劇が日本で再現される恐れも大いにあるのだ！ ○ テレビも新聞もネットも学者も，「PCR検査が多い国は先進国，少ない日本は後進国」と誰もが言っていた。検査さえたくさんしておけば，死者はいくら増えてもいいそうだ。異常な感覚である。 　死亡者を増やさぬように世間から差別されながらも必死で働いている医師や看護師の努力を，全然，評価していないことになる。 　日本は死亡者が奇跡的に少ない。それはコロナ対策に成功した証である！ ○ 日本は新コロの侵入に対して，いくつもの防壁を持っている。 　日本人は清潔感が他国に比べて圧倒的に凄いというのが第一の防壁！　キスやハグも濃厚接触もしない！ 　日本では国民皆保険制度が定着していて，誰でも安い料金で平等に治療が受けられるのが第二の防壁！　(略) ○ ハンセン病患者を「隔離」した恐ろしい歴史から，PCR真理教の信者たちは何も学んでいなかったのだ。 　さらには「ユダヤ人を発見して収容所に隔離せよ！」というナチス・ドイツの人種隔離政策からも，彼らは何も学んでいなかった。 　「自由」を奪い，「人権」を奪うことを，嬉々として公共の電波で主張していたのだから，わしは戦慄した。 ○ 自粛によって経済が縮小すれば，文化活動の消滅の危機に陥る。経済が文化を支えているのだ。文化は「不要不急」のものではない。 　動物は文化を持たない。文化は，人間が動物との差を示す人間存在の証明なのだ！ 　(略) 動物として生きるのなら，命は経済より重いだろうが，人間として生きるのなら，経済は命より重いのである。

　　　目次 メディアが報じない「不都合な真実」 第１章　新型インフルエンザの顚末 第２章　日本ではコロナは恐くない 第３章　抑圧策から緩和策へ転じよ 【対談】木村盛世氏×小林よしのり 第４章　データを無視する専門家 第５章　岡田晴恵・玉川徹は恐怖の伝道師 第６章　スウェーデンは成功している 第７章　５密会談 第８章　東京の抗体保有率0.1％ 第９章　スウェーデンの死生観 闘論席 第10章　お辞儀と清潔感の驚異 第11章　世界各国のコロナ対策事情 第12章　ウィルスとは進化の鍵だ 第13章　インカ帝国の滅亡 【特別講義】金塚彩乃氏 第14章　グローバリズムの失敗と権威主義 第15章　自由よりお上に従う日本人 第16章　経済のほうが命より重い 「コロナ脳」との闘い 緊急事態宣言下，全国の様子と読者の目 あとがき

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