ノロノロと進む
台風10号の影響で、直接の風雨だけでなく、日本各地で大雨、強風となっています。
先週22日(木;写真左)には東海地方へ向かう予報でしたが、徐々に西に向かう“
予想外の進路”となり、今週26日(月;写真右)には九州に近づき、29日に鹿児島県に上陸しました。
今日は、九州から東北まで「
警報」の発令される状況となっており、週明けまで荒れた天候が続くようです。
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普通の台風”のように、上陸後はさ〜っと通過してくれないかな。
『
現場からの教育改革21の提言』(2007年)から、内容や活動を承知していたり、関わったものを紹介しています。
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二昔も前”の提言に、今の教育、これからの教育に参考となるモノがあると思います。
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提言10 もう一つの学校…数チャレ教室
*こんなチャレンジの場を
小学校の5・6年頃から中学生にかけては、外面にあまりでてこないが、自分を試してみたいとか未知のことがらに挑戦してみたいという内面の気持ちを強く持っている。彼らの内なる力であるこのチャレンジヘの欲求に灯をつけなければ、彼らの学ぶ力は育たない。
様々な場が、そのために用意される。学校の活動はそのための基本の場である。ここでいう「数チャレ教室」は、そのサポートの一つの場として工夫されたものである。学校の算数・数学と関係はありそうだが、少しちがう教室…そんなイメージで子供たちが捉えてくれればと期待したものである。
算数・数学の得意・不得意とまったく関係ない形で、どちらかといえばあまり得意でない子供たちを念頭に置いて始められたものである。
次は、全体のイメージである。1 変わったタイプの算数・数学の問題を、あまり時間を気にせずに、自由に解決していく場所(会場)がある。
2 参加は自由で、(学校とはちがう)会場へは自分で行く。
3 問題用紙も回答用紙も、考えるヒントになる材料もあるが、教えてくれる人はいない。でも、質問に答えてくれる専門の数学の先生はいる。
4 教室の中では、問題を考えるか休憩以外のことはできない。
5 全部でも一部でも、自分で納得のいくものができたら、好きなときに終わる。自分の使った場所の片付けをして帰る。
6 自分の解答へのコメントや評価は、後から送られてくる。
*『数楽チャレンジ教室』の企画と歩み
子供のやる気を引き出す、その気にさせるおもしろみのある場を用意することが大人の仕事と考え、いくつかのチャレンジの場を計画してきた。『数楽チャレンジ』はその一つである。
「数学って小むずかしいものじやないよ、楽しめるんだよ。おもしろい問題に取り組んでみよう」
こうしたチャレンジの場を立ち上げるに当たって、「何人集めよう」とか、「少なかったら動員してでもにぎやかな会にしよう」とか、そんな考えはもたなかった。とにかく子供たちをやる気にさせるようなことが、教科としての数学の周辺でできないか、そのことだけを考えていくことにした。
教育版NPOとして、数学の教師が子供のやる気を引き出すのに何ができるのか工夫しよう、そのことを行政がどれだけ支えられるかということで始まったものである。
名前は、『数楽(すうがく)チャレンジ』としたが、程なく『数チャレ』という愛称がつけられ、今はこちらが通用している。(1) 目的は……小・中学生が数学の問題にチャレンジする場として、子どものやる気を啓発し、数学への関心を高めたい。
(2) 会場は……○○高等学校。普段見慣れている小・中学校ではなく、子供にとってあこがれの高校をお借りして開催。いつもとちょっと違って、学究的?な雰囲気で実施したい。
(3) 運営は……小・中・高の数学教師が実行委員会を作り、企画運営と問題作成にあたる。チャレンジする子供の募集、連絡調整は市教育委員会が行う。用紙を除いて問題の印刷、説明用具等はすベて実行委員会の自主作業・自作である。
(4) 期日は……11月の第2日曜日の10時〜15時まで。参加者の現地集合、現地解散。
(5) 対象は……小学校5・6年生と中学生の希望者。市内だけでなく近隣市町村にも呼びかける。
(6) 問題は……机上で考える問題、実際に操作したりして考える体験型の問題、タイプの違う番外型の問題の3種を基本に。
(7) 方法は……10問程度を出題。全問挑戦しても、選択して挑戦しても自由。時間配分は休憩・昼食等を含んで自由に。
(8) 評価は……単に○×ではなく、解答の行間を読み取りコメントをつけて返却する。その他、優れた解答例、問題の解説と全体講評をつけ冊子としてまとめ、参加者に配布する。
第1回の開催に向けて、「応募者の数がたとえ5、6人でもいいじやないか」と思っていた。当日は56人が集まり、びっくりしたし嬉しかった。日曜日、数学の問題に一日かけて向き合う、そんな子供たちがこんなにもいたことが嬉しかったのである。参加者数の目安はないが、対象人口の3%というイベント等で使われる数字が頭に浮かんだ。
子供たちはがんばることのできる場を求めている! 大人たちが諦めないでおもしろみのある活動を創り出すことで、子供たちはチャレンジし、そこに小さな目標をもってやってくる。それを示す参加の歩みである。 回数を重ねるなかで、連続して参加する子供たちも増えている。小学5年から中学3年まで5年連続して参加した子供がいる。
どの程度の人数が適当なのか正解はないが、会場の都合・運営委員の数からは200名を超えると会場が手狭になる。嬉しい誤算である。計画の手直しも必要になる。
(つづく)
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注)
これまでの記事は〈タグ「教育改革21」〉で
注2)引用した原稿は、その内容を現在に合わせて省略や修正を加えたところがあります。
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