天気のよい、暑い日になりました。
今日、
気象庁は「
関東甲信地方・東海地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。いずれも平年より1日早い梅雨明けで、昨年と比べ
関東甲信で4日早く、東海で2日遅くなりました。
しばらく暑い日が続くようです。体調に気をつけて過ごしましょう。
引き続き
『現場からの教育改革21の提言』から、内容や活動を承知していたり、関わったものを紹介します。
最初に「
教育のベースキャンプは」として、当時(2006年頃)の“
子供の姿”を明らかにし、そこから始まる“
学校と家庭・地域が「子どもを思う愛」によって結ばれていく”方策を述べています。
この章のリードは、
ある交差点の近くで集合場所に向かうわが子を,いつも門先に出て見送っている母親がいる。穏やかな目が,じっと子どもの姿を見つめている。私の車の横を通っていく子どもは,何でもない,ごく当たり前だというような感じに見える。それが,とってもすてきなことだと気づくのは,いつのことだろうか。
と、当たり前の日常が価値あるもので、それに気づく“
とき”を待ち、仕かけようとしています。
続いて、子供への調査結果から「
学校生活は楽しいか」、「
公正さを求める子どもの世界」について述べています。
子どもたちは,いっしょに暮らす中で,それぞれの主張や行動がぶつかり合う。けんかになる。(略) 仲なおりの秘訣は,「相手に謝らせる」ことではなくて,「どちらともなく」修復されることが大切なようだ。ここから,子どもたちの生きる知恵を獲得していく一端をかいま見ることができる。この「問題を解決していく力」のあることが大切であり,子ども社会が健全さを保っているかどうかの指標のように思われる。
子供の喧嘩を仲裁する大人は、「
○○さんに謝りなさい」と「
○○さんが謝っているから」で仲直りをさせますが、それは“
演出”でしかありません。
子供達のもつ“
問題を解決していく力”を引き出していくことであることを、調査結果は教えてくれていました。
さらに、「
単純で基本的なことがだいじ」として、基本的な生活習慣の変化を明らかにしています。
起床から登校までのあまりにも短い時間は,食事以外にやるべきことがほとんどない,単調な生活が想像される。起床後,身だしなみ,家事,食事など,多様なやるべきことを順序よく処理していく活動は,そのことだけでなく,家族とともに生きていく手順を自然と体得させていく。「ごはん食べなさい」と言われるだけの生活では,社会生活を営む力がつくだろうか。同じようなことが,余暇の過ごし方についても言える。
また、帰宅後の生活について、次のような姿が見えてきます。
年齢も役割もちがう家族が,社会とどう折り合いをつけながら生活しているのか,子どもは知るべきだ。社会のできごとは,子どもの生活を直撃している。子どもは,価値判断をせまられている。そんなとき,身近な家族が,人としての生き方を,もっと子どもに語る必要がある。
子供の姿から、家庭や社会に「
人としての生き方を,もっと子どもに語る必要がある」と求めています。
今、子供達に「
家族の団らん」を尋ねた時、どのような回答になるでしょう。ネット利用(ケータイ、
タブレット)が広がり、個別に過ごすことが日常であり、“
団らん”が特別なことになっていないでしょうか。
現代では、どのような時、場で、“
子供に語る”のでしょう。
こうした子供達の姿から、“
学校と家庭・地域が「子どもを思う愛」によって結ばれていくことを目指した提言”が述べられていきます。
(つづく)
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注)
これまでの記事は〈タグ「教育改革21」〉で
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