集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

昔話「カシャを退散させた赤和尚」 (続 つくで百話)。地元の話題「鳳来牛の給食」

稲穂0825。 天気のよい暑い日になりました。  久しぶりに東名高速道路を通りました。平日の日中,走りにくい感じはしませんでしたが,大型トラックが多く走っていました。SAやPAの大型車の駐車スペースも満車表示が多かったようです。  この状況は“物流が盛ん” ということで,景気が好調ということでしょうか。  『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「昔話」の項からです。  村制施行八十周年を記念して発刊された『つくでの昔ばなし』に,同名でお話が掲載されています。 ********     昔話「カシャを退散させた赤和尚」    故 原田三十郎 談  菅沼の楽法寺は今から五百年くらい前に,南朝の忠臣であった菅沼俊治公の菩提のために建てられたもんだちゅうこった。曹洞宗の格式の高い寺で,江戸の頃には末寺が七つもあって盛大にやっていた。菅沼の殿様は,お寺に三石九斗の寺禄を寄進しておられたでのう。その末寺は守義の領正寺,木和田の光林寺,島田の竜泉寺,折立の竜岩院,恩原の正眼寺,下山の常楽寺など大体近所にあったが,遠いとこでは遠州引佐郡の別所に本竜寺というのがあった。  昔,この楽法寺に赤和尚という豪い和尚がおった。酒ずきだったんで鼻が赤かったという人もあるし,いつも酒に酔っておってあから顔をしておったからだといわれている。ある時,赤和尚が所用のため遠州の本竜寺へ行って滞在していたときに,檀家に不幸がおきたんで,赤和尚が導師になって葬式をしておると,急にあたりが薄暗くなって,なまぐさいような風がザァッと吹いてきたとみるまに雲の中からカシャという化け物がとびだしてきたというんだ。カシャというのは,何でも古猫が大りゆうした恐ろしい化け物だそうだ。 赤和尚0825。 その場にいた人たちはビックリ仰天して,大声で泣いたり,騒いで逃げまどっておるとカシャはヅカヅカと棺桶に近寄ってきて亡者をうばうけはいをみせたそうだ。それまで赤和尚だけは泰然自若きょくろくに腰をかけておったが,その一瞬,パット棺の上にとびあがって坐禅を組み「悪魔退散,怨敵退散」と大声で唱えて,持っていた珠数をカシャに向って,発止と投げつけたそうだ。そうすると,今まで,どうもうな形相でおったカシャも,赤和尚の法力で,一辺に飼い猫のようにおとなしくなって,再び雲に乗ってコソコソ逃げ帰ったちゅう話だ。それから,あたりは前の通りの明るさにかえり,とまどっていた遺族や会葬者も漸く落ちついて,無事に葬式をすますことができた。世間の人たちは,今更のように赤和尚の偉さに感心したそうな。  江戸時代の半ばごろ,楽法寺は火災のため全焼したんで,寺宝やいろいろな記録などみんな焼けてしまったが,菅沼信濃守が使用したちゅう乗馬用の鞭,菅沼家の定紋入りの供養用膳椀一対網代かご,菅沼公から住職にくださった竹箆などが寺宝として保管されておる。 ******** 【「つくでの昔ばなし」(昭和61年11月発行)掲載】   ◇『赤和尚のカシャ退治』  注)これまでの記事は〈タグ「続つくで百話」〉で  注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で 【おまけ;地元の話題】  昨日(8月24日),新城市の学校給食で地元の「鳳来牛」を調理した特製牛丼が提供されました。  地元の牛肉の魅力を知ってもらおうと,今年度4回の提供が予定されています。   ◇鳳来牛 - 産地銘柄牛肉検索システム   ◇特別な地元の美味楽しむ(東日新聞)   ◇「幻の和牛」が小学校の給食に登場 コロナで需要落ち込み生産農家を支援 愛知県新城市名古屋テレビメ〜テレ】)   ◇「幻の和牛」鳳来牛が給食に!(新城小学校)   ◇今日のメニューは鳳来牛丼!(新城中学校)   ◇給食に鳳来牛が登場しました!(舟着小学校)   ◇鳳来牛をいただきました(千郷小学校)   ◇8.24 給食「鳳来牛丼!」(八名小学校)   ◇新城の食材を使った「鳳来牛丼」(東郷西小学校)
給食0825。