声の出し方にも、時と場所があるはずである。教室では教室での、運動場では運動場の、所に応じた話し方、声の出し方があっていいし、以前はたしかにあったような気がする。読書百篇(ペン)繰り返し読むうちに自然に暗記をしてしまうものらしい。「カマキリジイサンイネカリニ、カマヲカツイデ……」とか、「ムカフノ山ニノボッタラ、山ノムカフハウミダッタ……」の詩など、いまでも口拍子に出てくることがあるのだからびっくりする。おそらく繰り返し読むうちに、日本文のリズム感が自然に身についてきたからであろう。朗読、音読は、さしずめ最良の遅読術である。遠回りのようだが、文章の生命にふれる近道なのかもしれない。 いま、家々の前を歩いて耳にするのは、テレビか、ステレオか、ピアノの音であって、子どもの本を読む声は残念ながら聞こえてはこない。そういえば学校でも少ない。しかも国語の時間は、主題はなんで構想はどういうことかに力が注がれているかのようである。これは、「解剖学」ではないかといった人がいたが、解剖の対象は生命ではない。まさに世をあげて“黙読の時代”といってよさそうである。 家庭で「声を出して本を読む」ということから家庭学習を始めるようにさせたら、家庭の勉強と、親のかかわり方にも微妙な変化がでてくるはずであるが……。 (つづく) ******** 注)これまでの記事は〈タグ「昭和に生きる」〉で 注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、図書との関連はありません。 【関連;NISAの日】 ◇NISA特設ウェブサイト(金融庁) ◇NIKKEI 100年の資産形成(日本経済新聞) →◇2月13日はNISAの日 お金の知識アップデート大作戦! 新NISAお悩み相談 動画編(日本経済新聞 電子版特集) ※ 二人の話(対談)を動画で聞くことができます。
NISAしてます? 6-24 家庭学習へのテコ入れ - 音読のすすめ (昭和に生きる)
昨日から大きく気温を下げた寒い日でした。
「日経平均株価が史上最高値(1989年12月末)を34年ぶりに更新する…」など、景気の動きが気になっている方も多いと思います。
今月初め(2/9)の新聞に、肉乃小路ニクヨ さんと武藤十夢さんが、投資の活用法やお金との向き合い方などの疑問に答える、「新NISA お悩み相談」が6ページにわたって掲載されていました。
その特集で、2月13日が「NISAの日」に制定されたことを知りました。
これまでの「NISA(少額投資非課税制度)」が、今年(2024年1月)から「新しいNISA」に生まれ変わりました。これに合わせ、政府をはじめ関係業種が“個人の資産形成を支援する”ことを呼びかけ、取り組んでいます。
資産形成に投資を活用していますか。NISAを利用していますか。
故・渥美利夫氏が還暦の年に著した『昭和に生きる』(1987(昭和62)年刊)からです。
渥美氏の教育実践、教育論は、“昔の話”ですが、その“根”そして“幹”となるものは、今の教育に活きるものです。これからの教育を創っていくヒントもあると思います。
この項は、「第四章 ハナノキの下で──教育断想」から構成されています。
この章では、新城小学校での校長室通信「考える」から、その時々の思い、気づきを新聞へ連載されたものです。
若い先生にとって、これからの「子供を育む」・「授業を考える」ことができるといいなあと思います。
********
ハナノキの下で
1 教育シグナル
(つづき)
◎ 家庭学習へのテコ入れ──音読のすすめ
遊びくらして遠く入相の鐘のひびきを聞きながら、家路に急ぐとき、きまってあちらの家、こちらの家から子どもの本を読む声が聞こえたものである。そっと家に入って、本を机の上に立て、大声で教科書を朗読したことを、今なつかしく思い出される人は多いにちがいない。小学校時代、よく声を出して教科書を読んだものであるが、それは“させられた”といったほうが適切であるかもしれない。
◇新しいNISAスタート元年 NISAの日 イベント 開催します!(日本証券業協会)