◇黒炭 黒炭は,窯を密封して自然に火が消えて,完全に窯が冷めてから取り出します。このため,表面が黒いまま完成となります。 ◇白炭 白炭は,仕上げの段階で空気を送り,窯内を高温にします。その後,窯からかき出して灰と土をかけて素早く冷却させます。このため,灰がついて白っぽくなるので白炭と呼ばれます。
「すみやき」《生活の移り変わり 8》
朝は曇っており,雨になりそうな日でしたが,日中は“晴れ”ました。
“暖か”な一日でした。
文集「こうやまき」から,「生活の移り変わり」の一話です。
炭焼き窯を見なくなりましたが,改めて炭が見直され,新たな需要も生まれているようです。
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『すみやき』 (文・巴小2年 男子)
ばんにこたつにあたりながら,おじいさんにすみやきの話をしてもらいました。
おじいさんのわかいころは,白ずみといって,おく七しゃく,はば五しゃく,高さ三じゃく五すんのあなをほって,まわりを石でつんで,五すんぐらいのもり木をしてむしろをかぶせ,赤土をのせました。四人で木のつちで一日中たたき,一しゅうかんぐらい,ほどをとめて火をたいてあぶったそうです。
それから,ほどをとり口だきをし一日で火をつける。火がつくと口をふさぎ,目といって小さいあなを上下四つあける。ほどを七ぶぐらいせめて,一夜すぎた朝には,白青になると少しずつほどをひく。青いけむりが見えなくなると,戸石をとり,かねのえぶりでおじいさんがあついすみをかまからロもとまで出し,おばあさんがかねのはさみではさんでならべ,土をかけてけしたそうです。その時のあつかったことは,今でもわすれないと話してくれました。
出したすみは,一日ぐらいおいてニしゃく八すんのかやのたわらへたてに入れ,四かんめで一ぴょうだそうでした。だいたい六ぴょうぐらいやけたそうです。
だんだん,かまがほとるとよいすみが出たそうです。そのすみは,しんしろのちくわやがかいに来たのでうったり,みやざきまでしょって行って,みそやたまりとかえてきたと話してくれました。
かしずみはとてもよいので,四かんめの一ぴょうが八十せんにうれたそうです。
むかしの人は,えらかったと思いました。
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炭には「黒炭」と「白炭」があり,木の炭化の終わり方(消し方)で分けられます。