集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『浅草寺子屋よろず暦』(砂原浩太朗・著)

酒1229。 時代小説を読みたいと思って見つけた『浅草寺子屋よろず暦』(角川春樹事務所・刊)です。
 大滝信吾は、さる身の上を秘して、浅草寺の一角で寺子屋を開いている。  源吉や三太、おさよなど多くは町人の子だ。  そんな穏やかな春の日、子どもたちと縁側で握り飯をほおばっていたとき、源吉の姉が助けを求めて駆け込んできた――大切な人々を守るため、信吾は江戸の闇と真っ向から闘うことに。  浅草の四季を舞台に、家族や友人、下町の人情に支えられながら、果たして信吾は天命を見つけられるのか。
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浅草寺子屋よろず暦 [ 砂原 浩太朗 ]
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 主人公 大滝信吾は、江戸有数の名刹浅草寺の境内にある正顕院寺子屋を開く20代の若者です。  大滝信吾は、代々御膳奉行を務める 大滝左衛門尉 の異母弟で、母親は芸者で妾でした。その育ちは、真っすぐ、そして兄夫婦や町の人とも良好な関係を築いていました。  寺子屋の師匠の信吾のもとへ、さまざまな問題が飛び込んできます。
 中庭の灯籠へぶつからんばかりにして駆けてくる影がある。源吉の姉おみねが、ふだん血色のいい顔を強張らせて近づいてきた。  どうした、と聞くより早く、おみねが縁側に駆け寄り、息を喘がせて信吾を見つめる。只ならぬ気配を察した子どもたちが、当惑をあらわに(略)
 その問題を解決するが、そこに新たな問題が…。  坊主頭の岩蔵、元締めの狸穴の閑右衛門、兄の大滝左衛門尉、正顕院の住職・光勝…  頬白、梟、燕、時鳥、百舌、鶸…  信吾は、降りかかった問題を、どのように解決していくのか。  “手に汗握る”とは違うでしょうが、その展開にわくわく、どきどきします。  そして、信吾をはじめ登場する人々の“優しさ”にキュッとします。  みなさんにお薦めの物語です。
   目次 第一話 三社祭と鬼 第二話 紫陽花横丁 第三話 父と子 第四話 片陰 第五話 秋風吟 最終話 錦木
【参考;年末年始】  先日(12/17)、「年末年始の歳時から 【リンク集】」を掲載しました。  充実した年末をお過ごしください。  よい新年をお迎えください。