“
梅雨が明け”、晴れた青空の綺麗な日でした。
今日も、吹く風が爽やかで過ごしやすい一日でした。
今年も「
はるかのひまわり(
奇跡のひまわり)」が開花しました。
やっと夏の日差しになり、向日葵が喜んでいるようです。小さく咲いた花ですが、これから大きく育つかな…。
題名が気になって(?)手にした『
そもそも「論理的に考える」って何から始めればいいの?』(
日本実業出版社・刊)です。
会話や話し合いで“
論理的に…”と言ったり聞いたりしますが、それがどういうことなのか、上手に説明できない事柄・言葉の一つではないでしょうか。
論理的思考とは、因果関係を整理し順序立てて考えること、あるいはわかりやすく説明することを指します。 ロジカルシンキングとも呼ばれます。
新大阪駅発「のぞみ」に乗り合わせた、広告会社に勤める29歳の
サオリと大学院生の
優斗の二人が、「
論理的に考える」ことを話す、
新大阪駅から東京駅までの物語です。
新型コロナ禍では新幹線も空きがあり、一人で乗車して隣の席が埋まることも少なく、座る方があっても見知らぬ方に話しかけることはないでしょう。新型コロナ禍以前の“
偶然の出会い”が生んだ、学びの空間です。
仕事に伸び悩むサオリが、数学専攻の大学院生・優斗と出会い、今までと違った視点に気づいていく…。
2人が登場するストーリーと20のポイントで、どうすれば「論理的に考える」ことができるのかを伝授する。「議論するため」「決断するため」「アイデアを生むため」など、さまざまな場面で使える考え方をゲーム感覚で学べます。
仕事のミスを引きずったまま新幹線に乗り、いっぱいの荷物を持ったまま座り続けていたサオリが、隣の席にいる優斗に「
その本、何だか難しそうですね(略)」と話しかけたことから「
考える」会話が始まります。
優斗からの質問は具体的で、サオリにも“
考える”ことができました。
2人の会話、そしてト書きがあり説明で話が進み、節の終わりにキーワードとなる会話が二人の姿(イラスト)ととも載せられ、内容(会話)の理解を助けてくれます。
〔サオリ〕「そもそも、考えるって何から始めればいいの?」
〔優斗〕「ゴールを決めることがスタートです」
二人の会話を“
聞く”、サオリと一緒に“
考える”、優斗の代わって“
説明する”…
いろいろな読み方のできる内容です。
楽しく「
論理的に考える」ことのできる一冊です。
読書メモより
○ 「“数字”について何でもいいので1分間考えてください。
○ 整理するための切り口が複数あるのなら、表にしたほうがスッキリ整理されてわかりやすいんです。
○ この数的操作は重み付け評価といい、ビジネスの現場でも使われています。
○ 一言で言うと、“逆を行く”ってことかな。似たような意味合いだけど、私は仕事の現場では“常識を疑う”なんてよく言っています。
○ サオリは優斗の言う「賢い人はちょっとズルく考えられる」が腑に落ちました。
○ 「そもそも、考えるって何から始めればいいの?」/「ゴールを決めることがスタートです」
○ 「なんで“逆から考えろ”なの?」/「そのほうが、“余計な考える”をしなくて済むからです」
○ 「要するに、論理的ってどういうことなの?」/「一言で言うと、線でつながっていることです」
○ 「“帰納的に考える”のメリットっていったい何?」/「複数の根拠から結論を導くので、説得力があることですね」
○ 「今さらだけど、整理って何をすることなの?」/「一言で言うと、表をつくることです」
○ 「何で整理されていない状態で論議しちゃダメなの?」/「頭の中にある“探しもの”がすぐに見つからないからです」
○ 「相手の主張を簡単に否定できるコツ、ない?」/「あります。その主張に当てはまらない例を1つ挙げることです」
○ 「ほかに相手の主張を簡単に否定するコツ、ない?」/「その主張をいったん正しいと仮定して、矛盾を見つけます」
○ 「何で1つに選べないんだろう……?」/「選ぶルールが1つじゃないからです」
○ 「どうしても選択に迷ったら、何をすればいいの?」/「究極の方法は、その選択肢を無理矢理にでも数値化することです」
○ 「決めたあとの“説明する”がうまくできないの」/「説明のときは、小学生でもわかる“消去法”が便利です」
○ 「一番説得力ある“それを選んだ理由”って何?」/「“それしか選択肢がない”という理由です」
○ 「いいアイデアって、いったい何だろう?」/「ひねくれて考えた結果のことです」
○ 「私でも簡単に発想力が身につくコツ、何かない?」/「常識を疑うために、“裏を返せば”を口癖にすることです」
○ 「“常識を疑う”ってわかるけど、実際のところ難しいよね」/「“疑う”というより“捨てる”くらい思い切るのがコツです」
○ 「要するに、“斬新な発想”ってどういうこと?」/「100人いたら99人はしない考え方です」
○ 「いわゆる“ズル賢い人”って何ができる人なんだろう?」/「“盲点”を見つけるのが上手な人です」
○ 「私も1つくらい、自力で問題解決したい!」/「これまでの“考える”を使えばできますよ!」
○ 「ちょっと、これはズルいんじゃない?」/「盲点を見つけるためには、ズルいくらいでちょうどいいんです」
○ 「“考える”の基本は、数学的な人に教わるのが一番!」/「“考える”をいつも自然にしている人種ですから」
目次
はじめに
プロローグ ちゃんと“考えて”仕事をしている?
第1章 「論理的に考える」ための基本
第2章 明日から使える! ちゃんと議論するための、考えるコツ
第3章 優柔不断から卒業! 素早く「決める」ための、考えるコツ
第4章 斬新なアイデアが生まれる! 発想力を身につけるための、考えるコツ
第5章 これで問題解決できる! 数学的な人が持つ、ちょっとズルい考え方
エピローグ もう、“考える”ことから逃げない
おわりに
【関連】
◇深沢真太郎 ビジネス数学教育家/作家(累計25万部突破)/数字に強い人材育成・組織開発(研修講師) (@shinchan0922)(
Twitter)