集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『ぐるぐるの図書室』(工藤純子 他・著)

花0220。 今日は,“雨と強い風”と予報されていた通り,雨や風があったようで,「強風のために運転見合わせ」というニュースも流れていました。  そんな天気の日でしたが,出先で雨は降りましたが,移動するときには雨が上がっており,傘を使いませんでした。  一雨ごとに“春”が近づいてくるかな…。  「本を読んでいますか?」と問われて,「はい!」と元気に答える子供が増えていると感じています。でも,「いいえ」という子も少なくはありません。  本があるのは図書室(図書館),そこへ誘う『ぐるぐるの図書室(文学の扉)講談社・刊)です。  舞台は,十々年(ととね)小学校の図書室です。  そして,この図書室は,ちょっと変わっています。入口に“貼り紙”があります。  「貼り紙は,どこでもあるでしょ。」と言われそうですが,この貼り紙は,“ある子”にだけ見えるものです。  プロローグは,次のように始まります。
 学校の図書室には,不思議な雰囲気があると思いませんか?  ほんのりと古い紙のにおいがして,ちょっとほこりっぽくて。  何より,たくさんの本があるでしょう?  本の宝箱。ひとたびふたを開ければ,そこにはまだ知らない物語が,きらきたと光りながら読み手を待っている。 (略)  そんな図書室がある学校には,ある日,見慣れない女の人が現れるかもしれません。背が高く,髪の長いその人は,いつのまにか図書室にいて,そして貼り紙をすることでしょう。世にもきれいな茜色の貼り紙を…。  あなたが,それを目にすることができたら…。  そのときこそ,本当の不思議は始まるのです。
 図書室の貼り紙を見た5人の子供が,不思議な世界に入っていきます。  その貼り紙は,
・後戻りしたくてしょうがない人は,放課後,図書室に来てください。(真下 のぞみ;「時のラビリンス」) ・家に帰りたくない人は,放課後,図書室に来てください。(杉本 卓也;「妖怪食堂は大繁盛」) ・夢をかなえたい人は,放課後,図書室に来てください。(嶋原 光;「秘境ループ」) ・探し物がある人は,放課後,図書室に来てください。(大槻 現;「九月のサルは夢をみた」) ・やり残したことがある人は,放課後,図書室に来てください。(小山 樹;「やり残しは本の中で」)
 楽しいお話が,5人の作家のリレーで描かれます。  あなたにピッタリの一冊に出会える図書室に行きたくなりますよ。  図書室の前に,茜色の貼り紙がありませんか。  そこには,背が高く,髪の長い女の人が…。
   目次 プロローグ 時のラビリンス (工藤純子) 妖怪食堂は大繁盛 (廣嶋玲子) 秘境ループ (濱野京子) 九月のサルは夢をみた (菅野雪虫) やり残しは本の中で (まはら三桃) エピローグ デビュー10周年記念・スペシャル座談会   本たちと私たちが出逢ったころのお話
【関連】   ◇工藤純子 (@junku2011)Twitter)   ◇濱野京子 (@jbinye)Twitter